皆さん、新入社員や中途入社の方が入ってきたとき、どんな「歓迎」をしていますか?歓迎会で乾杯して、あとは現場に任せっきり…なんてことはありませんか?そんな「なんとなく」のオンボーディング、もう終わりにしませんか?
オンボーディングプログラム(EOP)とは?
オンボーディングプログラム(EOP)とは、採用した人材(特に中途採用)を早期に定着、戦力化するための体系的な取り組みです。日本でもここ数年で、言葉自体はじわりと浸透してきました。
人的資本経営というテーマを背景に、今後ますますこの取り組みがクローズアップされると考えます。なぜなら、人材の早期戦力化は、まさに「人的資本」の効率的な活用そのものだからです。
効果的なEOPの条件
効果的なEOPとするためには、以下の要素が重要です:
- 横断的: 人事部だけでなく、配属先のマネジャー+メンバー、経営陣、他部門のトップや、社内のトップタレントなどを巻き込む
- 垂直的: 経営層から現場まで、異なるレベルの関係者が関与する
- 継続的: 面接段階から入社後1年くらいのリードタイムで実施する
しかし、現実はどうでしょうか?推進主体の曖昧さや調整の手間などに阻まれて、非常に部分的な取り組みに終わっていることはありませんか?
なぜ今、EOPが重要なのか?
- 在宅ワークの普及: オフィスでの自然な交流が減少し、組織への帰属意識が薄れやすい
- 離職リスクの増大: いわゆる「衛生要因」に対する不満だけで、簡単に離職されてしまう危険性
- 人的資本経営の時代: 人材の早期戦力化が、企業の競争力に直結する
これらの理由から、今こそ体系的なEOP導入に取り組む好機と言えるでしょう。
EOPの3つの柱
効果的なEOPは、以下の3つの柱から構成されます:
- Culture Onboarding:
- 会社の独自な文化に理解、共感させる取り組み
- 例:企業理念ワークショップ、経営者との対話セッション
- Social Onboarding:
- コミュニティの一員として実感させる取り組み
- 例:メンター制度、部門横断プロジェクトへの参加
- Business Onboarding:
- 業務で貢献している手応えを感じさせる取り組み
- 例:30/60/90日目標設定、早期成果発表会
これらをバランスよく組み合わせることで、新入社員の早期戦力化と定着を促進できます。
独自のEOPを開発するには?
EOPに標準的な型はありません。そして、そうあるべきでもありません。なぜなら、EOPの方法自体に、企業の個性や独自性が浮き出てくるものでなければならないからです。
では、どうやって独自のEOPを開発すればいいのでしょうか?以下のステップを参考にしてみてください:
- 現状分析:
- 現在のオンボーディングプロセスの棚卸し
- 新入社員の声を集める(入社後3ヶ月、6ヶ月、1年など)
- ゴール設定:
- 「理想の新入社員の姿」を明確にする
- 具体的なKPIを設定(例:1年後の定着率、生産性など)
- プログラム設計:
- 3つの柱に基づいて、具体的な施策を検討
- 社内リソースの洗い出しと活用計画
- パイロット実施:
- 小規模なグループで試験的に実施
- フィードバックを集め、改善点を洗い出す
- 全社展開:
- 段階的に対象を拡大
- 継続的なモニタリングと改善
さあ、アクションの時!
皆さんの会社のオンボーディング、本当に効果的ですか?新入社員が早期に活躍できる環境を整えていますか?それとも、「現場に任せきり」になっていませんか?
効果的なEOPは、単なる「歓迎」以上の価値を生み出します。それは、人材の早期戦力化、組織への深い理解と愛着、そして長期的な定着につながるのです。
独自のEOPを開発するためのアプローチについて、より詳しくお知りになりたい方は、ぜひお問い合わせください。御社の文化や目標に合わせた、効果的かつ持続可能なEOPの構築をお手伝いさせていただきます。
人材こそが最大の資産。その資産を最大限に活かすEOP、一緒に作り上げてみませんか?
株式会社grament